こんにちは、スズロウです。
近所のコミュニティ広場で2年ぶりにサマーイベントが開催されていました。残念ながら天候には恵まれず、小雨の降る中でしたが、多くの人たちで賑わい、音楽と人々のざわめきが暗くなるまで聞こえていましたよ。
短い夏の中での催し物は、お祭り、花火大会、盆踊りなどがありますね。人々は、楽しい集まり事が好きなんです。
今回は、以前投稿した『メタバース』に関する記事を書き足します。
全世界中の人々が現在使用しているインターネットは、将来的には完全に没入型のデジタル世界インターネットに置き換えられます。
バーチャルリアリティは、私たちが現在住んでいる物理的な現実よりも、より多くの選択肢と夢を叶えるチャンスを持っています。
個々のデジタル世界は、ある時点で相互作用を可能にし、様々な事業形態がリンクされる事により、利便性の高いサービスへと変化をしていきます。
今はまだ、これらのスペースは生まれたばかりの個々の空間に過ぎず、相互のつながりはほとんどありませんが、デジタル社会に生きる私達は、この大きなウェーブにより、将来的にあらゆる恩恵を受けるようになるでしょう。
メタバースとNFTはお金や資産の概念を劇的に変える
最初の暗号資産ビットコインが2009年に誕生して約13年が経過し、経済・社会・文化などあらゆる分野でデジタル化がさらに加速しています。
暗号資産「メタバース仮想通貨」は、時間・空間の制約を超えて世界中の人が参加可能なメタバースにおいて、経済・社会・文化を支える仕組みの1つとして、そしてそれらのつながりを加速する成長エンジンとして、普及し始めています。
今後「メタバース仮想通貨」は、メタバースの発展に伴い、その利用価値を大きく高めていくことでしょう。
すでにNFTの交換を可能にしている2大メタバースは、イーサリアムのブロックチェーンを基盤とするDecentralandとThe Sandboxtが有名です。
ポイント
Decentralandでは、交換可能なトークンやアセットとして、Mana(プラットフォームの暗号通貨)、Wear(身につけるものなどを含む)とLand(仮想の土地)の3種類が存在する。
The Sandboxでは、Sand(プラットフォームの通貨)、Assets(ユーザーが作成したコンテンツ)、Games(ユーザーが作成したゲーム)、Land(仮想の土地)の4種類のトークンが存在する。
大企業や投資家がLAND (仮想の土地)を買い求める理由
イタリアの高級ブランド、グッチや独スポーツ用品のアディダス、国内では東京・渋谷でファッションビル「SHIBUYA109」を運営するSHIBUYA109エンタテイメントなどが億単位の金額でLAND (仮想の土地)を相次いで購入したことが話題となりました。
LANDを購入・レンタルすることで、コンテストやイベントを開催したり、アイテムを作成し、売買したりすることができるようになります。LANDやアイテムはNFT(非代替性トークン)として所有権が明確化されており、希少性が高いのが特徴。
企業が仮想不動産に投資するように駆り立てる主な要因は、メタバースとNFTの人気の高まりですが、現実の不動産と異なり、仮想空間での土地であるとの理由から、まだ一般にはリスクのある商品との認識が高いようです。
メタバース上の不動産の最大のリスクは、利用者が減り需要が低くなった結果、資産価値が下落してしまうことです。もしメタバースが一過性のブームであれば、今後The Sandbox やDecentralandの土地の価格は下落してしまいます。
加えて仮想通貨で取り引きしているため、仮想通貨の価格の変動により不動産の価値も上下するというリスクがあります。
ビジネスシーンにおけるメタバースの利便性
image source:Meta Quest - horizon Workroom -
ビジネス面で注目されているのが、米メタ(旧フェイスブック)の『Meta Horizon Workrooms (べーター版)』による「バーチャル会議」や「ワークスペース」です。
メタバースがビジネスに影響を与える大きなメリットは、同じ会社内の人々が世界中に分散できることです。彼らはどこに住んていても、メタバースで会って問題を解決するために、非常に創造的なレベルでブレインストーミングを行うことができます。
メタバースは、インターネットの世界よりも、人々の間のやり取りをはるかに魅力的でつながりのあるものにします。自宅で家族を気にしながらのリモートワークやお互いの存在感が希薄となる厄介なズーム会議は過去の物となるでしょう。
企業の階層は脇に置かれるので、企業内での立場に関係なく、すべての人が企業のメタバース環境で平等に立ち、個々の才能を表現することができます。個人の創造性は、より簡単かつ容易に活用され、そして適正に評価されます。
メタバースは文字通り、企業の境界を打ち破り、非常に創造的で革新的な問題解決チームを構築するためのプラットフォームとして機能します。
とても参考になる記事
仮想空間メタバースで「仕事」をしてみたら…想像以上に実用レベルで驚いた。
期待される教育への活用と大きな変革
すでに教育の場でも、メタバースによるさまざまな活用が始まっています。
今までの学習が、VRやARによって体験化、ゲーム化され、さらに自分の成果や成長が数値化されることで、より楽しく、モチベーションを維持しやすくなる可能性が高いと指摘されています。
バーチャル空間での学習体験では、ゲーム同様にリプレイが可能である為、間違いがあっても何度もリカバリーができ、その都度、問題解決のスキルが身に付くように、最初から学習内容を設計する事も可能でしょう。
このようにバーチャルの特性を生かした体験学習が今後期待されます。
言語学習体験では、アバターを使う事により、外国人を目の前にすると気後れするという「視覚的バイアス」がかからず、ゲーム性のある仮想空間で外国人のユーザーと一緒に課題に挑戦したり、仮想空間内を外国人のユーザーと旅をしたりするようになります。
学校環境になじめない、あるいは、身体的な問題でなかなかオフラインでの学習が困難な人々にとっても、インターネットにさえつながっていれば、家からでもメタバースに接続できるため、新たな学習機会を提供できるし、従来以上にハンディキャップによる障壁を超えた学習が可能となります。
リアルな学校で起こる『いじめ』や『スクールカースト』などのコミュニケーションの歪による問題も、専門にトレーニングされた講師がメタバース内で監視、コントロールする事で是正・抑止する事が出来るでしょう。
ポイント
安全な教育の場が提供できる。
思考や失敗から学ぶ環境を作りやすい。
ハンディのある生徒でも参加できる。
次なるスポーツの舞台はメタバース
image source:NIKELAND
2021年11月、Nikeは月間ユーザー数2億人超を有するオンラインゲームプラットフォーム「Roblox」にて、「ナイキのバーチャル・テーマパーク」ともいえるバーチャルワールド「NIKELAND」を開設しています。
ユーザーは鬼ごっこやドッジボールといったゲームを楽しめるほか、Robloxのアバターで着用可能なナイキとのコラボ製品などを購入できます。
スポーツ面において将来的には、憧れのスター選手と一緒に写真を撮ったり、リアルタイムでチャットしたり、ファン同士が交流できる仮想空間ならではの体験価値を創出したりもできるでしょう。
競技中は試合全体のパノラマビューや任意の視点にズームインしたり、ユーザーはバーチャルピッチに入って選手と一緒に走ることもできるため、数多くのマネタイズが可能になります。
また、ゲーム対戦競技である『eスポーツ』なども、従来型スポーツのようなファン活動や帰属感と組み合わされ、さらに没入感のある体験ができます。
バーチャルとリアルを融合させたショッピングの未来
遠方の家族や友人とリアルのように一緒に買い物を楽しめるのがメタバースの買い物の利点です。また、アバターを通したコミュニケーションは心理的な障壁を感じにくい為、普段行き慣れない売り場へ入りやすかったり、初めて会うユーザー同士気軽に交流したりすることもできるでしょう。
image source:REV WORLDS
伊勢丹
バーチャルとリアルを融合させた演出や商品配置を工夫し、売り場にはアバター販売員が多数配置されています。お出迎えや定型文での挨拶を行なうなど、現実の店舗にいる雰囲気を演出。アバター販売員の容姿は、実際に伊勢丹で働く販売員を3Dスキャンして作成されているとの事。
スマホ用アプリで利用するメタバースサービス。複数店舗の周遊や買い物ができるほか、3DCG化された商品を様々な角度から閲覧可能。商品のサイズ感や部屋に配置した時のイメージをAR機能で確認できる。
image source:netapa
凸版印刷「メタパ」
スマホ用アプリで利用するメタバースサービス。複数店舗の周遊や買い物ができるほか、3DCG化された商品を様々な角度から閲覧可能。商品のサイズ感や部屋に配置した時のイメージをAR機能で確認できます。
エンターテインメントにおけるメタバースの進化
image source:Fortnite
海外のメタバースコンサートは、ラップアーティストのトラビス・スコット (Travis Scott)が既に成功させています。彼のコンサートには、2,700万人の人々がアバターとして参加しました。
この異常な集客人数は、歴代の史上最大規模のコンサートを20公演合わせた数よりも多くの人々です。コンサートの参加者は、メタバースにいる間に、アバターのスキンや限定商品のデジタルデーターを購入することができました。この1回のコンサートで彼は2,000万ドル (27億円強)を稼いだと推定されています。
もし、僕の大好きなローリングストーンズがメタバースでコンサートをしたとしたら、膨大なファンが集まるでしょう。バックステージから演奏が見られるような体験が出来るなら、絶対に参加したいですね。
課題は、リアル空間のライブのように、アーティストが目の前で演奏していて、その同じ空間や時間を大勢の人たちが共有している感覚をメタバース上でどう実感させることができるか……ですね。
世界中で加速する旅行xメタバースの動き
image source:ANA NEO
旅行に関連した企業のメタバース事業では、ANAホールディングスグループのANA NEOがバーチャルで旅行を体験できるプラットフォーム『SKY WHALE』を開発しています。
『SKY WHALE』は、3DCGによって作られた世界の様々な都市を舞台に旅行体験ができるほか、バーチャルショッピングやバーチャル空間で医療や教育などのサービスが展開されるプラットフォームです。スマートフォンやタブレット端末からアクセス可能とのこと。
ドラえもんの『どこでもドア』を現実に体現できるのも、そう遠い未来でもないかもしれません。
ポイント
時間が無かったり休暇を取るのが難しい人でも、好きな場所の観光をすぐさま楽しむことができる。
高級リゾートや飛行機のファーストクラスなど、ハイクラスのサービスなどを、疑似体験できる。
立入禁止の貴重な世界遺産や危険な場所にも行くことができる
最もメタバースと相性の良いゲームの世界
image source: Axie Infinity
「Axie Infinity(アクシーインフィニティ)」は、NFTゲームの中でも非常に人気が高く、1日のアクティブユーザー数が280万人を超えるなど、大きな盛り上がりを見せているゲームとなっています。
ゲーム内でAxie(アクシー)というモンスターを戦わせる対戦型のゲームとなっており、成績によってSLP(Smooth Love Potion)という通貨を獲得することができます。
SLPはビットコインなど他の仮想通貨と交換することもできるので、ゲーム内で獲得した通貨がそのまま収入となることを意味しています。
このような仮想通貨業界のバブル、Axie Infinityの人気はメタバースが注目される理由の一つです。
メタバースの技術がビジネスとして成功しているもう一つの事例として、自分自身の代わりに分身としての「アバター」(Avatar)を使い参加する「多人数同時参加型ゲーム」が挙げられます。
その中でも戦闘ゲームが人気で、参加者は自分の姿を選び、戦いに勝利するために武器などのアイテムを仮想通貨を使って購入します。
ゲームで勝ち抜くには、もちろんゲームスキルも大事ですが、強い=高価な武器を買うことが勝利につながります。
メタバースはゲームの世界から進化しています。ゲームプラットフォームFortniteは、わずか3年間で3億5000万人のゲーマーを魅了しました。これらのゲーマーだけでも、仮想現実で月に30億時間を費やしています。彼らは、かなりの勢いで浸透していくメタバースの開発を推進しています。