こんにちは、スズロウです。
個人的には、ずっと憧れているグランドセイコーの時計をいつの日か手にしたいと熱望していますが、まだまだ手に入れるには時間がかかりそうです。
本格的な腕時計はどれも高価なものばかり。せっかく買うならお目当てのブランドの製造背景まで知っておきたいところですよね。
今回は、代表的なマニュファクチュールモデル及び人気のあるブランド時計を選んでみました。
1.オーデマピゲ / Audemars Piguet
超高級ブランド時計として誰もが知るオーデマピゲは、時計市場で最もユニークなモデルを開発・販売しているスイスの伝統的なウォッチメーカーのひとつです。
ジュール・オーデマールとエドワード・オーギュスト・ピゲによって1875年に設立され、現在では年間36,000台の高級時計を製造しています。
ティファニーとブルガリがこのブランドのムーブメントを使用している事からも、高い精度を誇る精密機器ブランドとしてのオーデマピゲの高い信頼性が伺えます。
1972年に発表された「ロイヤル オーク」シリーズが展開する、ラグジュアリー・スポーツウォッチがあまりにも有名ですが、オーデマ ピゲはこのモデル以外にも複雑機構の開発を得意とし、これまでに数々の名機をこの世に送り出してきました。
ロイヤルオークにも用いられている象徴的なビス1本についても自社で製造を行っているというオーデマピゲは、スイス屈指のマニファクチュールです。
現在、オーデマ ピゲはスイスのル・ブラッシュに本社を構え、ル・ロックルという小さな町の、「AP ルノー・エ・パピ」という子会社で超複雑時計を制作しており、技術者の育成にも余念がありません。
オーバル型ケースの「ミレネリー」、創業者の名前を冠したクラシックなコレクション「ジュール オーデマ」「トラディション」などが、オーデマ ピゲの代表的なモデルと言われています。
はてな
マニファクチュール
マニュファクチュールとは、腕時計の心臓部分ともいえるムーブメントから自社で一貫して製造するメーカーを指します。
フランス語の"Manufactured'horlogerie"から来ています。反意語はエタブリスール(ETA社などにムーブメントを外注しているメーカー)で、マニュファクチュールであることは高度な技術の証明でもあります。
マニュファクチュールモデルを所有するのは時計好きからすると1つのステータスともいえるでしょう。
2.ヴァシュロンコンスタンタン / Vacheron Constantin
ヴァシュロンコンスタンタンは、1755年にスイスのジュネーブでジャンマルクヴァシュロンによって設立され、260 年以上にわたり一度も時計づくりを中断したことがない、時計製造の分野で世界最古のマニュファクチュールです。
伝統的な形やスタイリングに加えて正確なディテールを備えたこれらの時計は、他の時計とは多くの点で異なります。最高峰の職人技と仕上げを維持しながら、ヴァシュロン・コンスタンタンならではの技法や美意識が表現されています
かのナポレオンボナパルトは、アメリカ第33代大統領ハリー・S・トルーマンや第255代ローマ教皇ピウス9世のような他の著名な歴史上の人物とともに、この時計を愛用したと言われています。
オーバーシーズやパトリモニーを始めとした名だたるコレクションは多くの時計愛好家の憧れであるタイムピース。同社の象徴であるマルタ十字は伝統を重んじる重厚な力強さすら感じられます。
3.パテックフィリップ/ Patek Philippe
スイスのブランド「パテック フィリップ (Patek Philippe & Cie)」は、アントワーヌ・ノルベール・ド・パテックと天才時計師と呼ばれたジャン・アドリアン・フィリップとの出会いにより、1851年に設立されました。
永久カレンダーやミニットリピーターなどの複雑時計や、彫金、七宝、ジェム・セッティングなど、ジュネーブ伝統の工芸技術を施した芸術的なタイムピースは、英国ヴィクトリア女王、トルストイ、そしてアインシュタインなど王侯貴族や著名人たちから愛されました。
不変のデザインが愛される「カラトラバ」や「ノーチラス」から、超絶のグランド・コンプリケーションまで幅広いラインナップを備え、ひたすらに完璧な時計の美を示し続ける至高の時計ブランド、それがパテック フィリップです。
4.ブランパン / Blancpain
時計ブランドとしては最古の歴史を持つブランパンは、1735年、ジャン・ジャック・ブランパンによってスイスのヴィルレに誕生した名門ブランドです。
1953年発表のオートマチック・ダイバーウォッチ「フィフティファゾムス」(ちなみにこのモデルはクストー博士の海洋ドキュメンタリー映画『沈黙の世界』で使われ、またフランスやアメリカ、ドイツなどの軍にも採用された)、1956年には当時世界最小のムーブメントを搭載した小型時計「レディバード」を発表しました。
紆余曲折を経て1991年には「ウルトラスリム」「ムーンフェイズ」「パーペチュアルカレンダー」「トゥールビヨン」「ミニッツリピーター」「スプリットセコンド・クロノグラフ」の6つの時計の機能を1つの時計に組み込んだ「1735」という傑作モデルで、時計史に燦然と輝く金字塔をうち建てました。
近年は「レマン」シリーズのハイスペックモデルや、「ル・ブラッシュ」シリーズでも話題性にあふれたコンプリケーションを発表。2007年には新たな自社製ムーブメント・キャリバー1315を搭載した、5日間パワーリザーブの「フィフティ ファゾムス」が注目を集めました。
2008年は、ブランパンの時計への独自のアプローチを感じさせる「ワン ミニット フライング カルーセル」や、「スピード コマンドフライバック クロノグラフ」、2007年発表の「フィフティ ファゾムス」にニューカラーを登場させるなど、ブランパンはまた新たな歴史のページを開きました。
5.ショパール / Chopard
ショパールの歴史は1860年、スイスのジュラ山脈地方のソンヴィリエにて、若き時計技術者のルイ-ユリス・ショパールが時計工房を開設したことにはじまります。
1976年、2重にした風防の間にダイヤモンドを入れた「ハッピーダイヤモンド」が誕生。クオーツムーブメントの搭載により小型化に成功、女性用ジュエリーウォッチとして「ハッピーダイヤモンド」は、世界中の女性を魅了する腕時計となりました。
1988年から毎年イタリアで開催されるヴィンテージ・カーレース「ミッレ ミリア」のスポンサーとなり、それを記念してスポーツラインの「ミッレ ミリア」を発表。さらに1996年には念願の自社ムーブメント「Cal. L.U.C 1.96」の開発に成功し、その機構を搭載した「L.U.C 1860」を翌1997年に発表しました。
1976年、2重にした風防の間にダイヤモンドを入れた「ハッピーダイヤモンド」が誕生。クオーツムーブメントの搭載により小型化に成功、女性用ジュエリーウォッチとして「ハッピーダイヤモンド」は、世界中の女性を魅了する腕時計となりました。
1988年から毎年イタリアで開催されるヴィンテージ・カーレース「ミッレ ミリア」のスポンサーとなり、それを記念してスポーツラインの「ミッレ ミリア」を発表。さらに1996年には念願の自社ムーブメント「Cal. L.U.C 1.96」の開発に成功し、その機構を搭載した「L.U.C 1860」を翌1997年に発表しました。
6.IWCシャフハウゼン / IWC Schaffhausen
1868年に設立されたIWCシャフハウゼンの創業者であるF.A.ジョーンズはアメリカ人でしたが、スイスにて会社を興し、スイス時計の伝統を継承しながら今日にいたるまで精巧な時計をつくり続けているため、現在ではスイス生粋のウォッチ・メゾンとして知されています。
メカニカルを前面に押し出したウォッチ・メイキングを得意とするIWCの信頼性の高さは、1930年代に開発した「パイロット・ウォッチ」がイギリス空軍をはじめ、ドイツ・オーストリア空軍に正式採用されたことからも証明されています。
そのほかにも耐磁機構を備えた「インヂュニア」や、マリンクロノメーターの精度を超える性能を持つ「ポルトギーゼ」、2499年までを機械的にプログラムした永久カレンダー搭載した「ダ・ヴィンチ」など、数々の名機を世に送り出しました。
7.ロレックス / Rolex
ロレックス(ROLEX)は、高級腕時計の代名詞といっても過言ではないほど、全世界にその名をとどろかせ、多くの人びとに親しまれるウォッチメーカーです。
創業者ハンス・ウイルスドルフによって、イギリス・ロンドンにて1905年に設立されました。以降、100年余りの間に時計業界に及ぼした影響ははかり知れません。
例を挙げるならば、世界最初の完全防水ケースである「オイスター」の特許を得たことや、独自の自動巻ローターメカニズム「パーペチュアル」を発表したこと等々。
特筆すべきは、ロレックスが開発した「パラクロムヒゲぜんまい」。実はムーブメントの核でもあるヒゲぜんまいを製造するのは非常に難易度が高いといわれています。
したがって、このヒゲぜんまいも含めて自社生産できるマニュファクチュールメーカーは世界でも数少ない真のマニュファクチュールメーカーといえるでしょう。
同ブランドの大人気コレクションであるデイトナのCal. 4130(2000年)に初めて搭載されました。後にはさらに改良を施した青色のパラクロムヒゲぜんまいである「ブルーパラクロムヒゲぜんまい」がGMTマスターⅡのRef. 116718LN・Cal. 3186(2005年発売)に初めて搭載されました。
これらの偉大なる業績と、ロレックスの謹厳実直な時計づくりの哲学は世界中の人びとの支持を集め、ウォッチメゾンとして現在の地位を強固なものにしています。
スタンダードラインの「デイトジャスト」をはじめ、スポーツラインの「エクスプローラー」「サブマリーナー」「デイトナ」「GMTマスターII」「ヨットマスター」など、いずれも普遍的なデザインで愛され、ロングセラーモデルとなっています。
8.ユリシーズナルディン / Ulysse Nardin
ユリシーズナルディンは、1846年の創立以来、継続的に生産されています。
腕時計、筆記具、アクセサリーを専門とするこの製品に使用されている素材は、多くの商品に使用されている独特の色の革のように、視覚的に特徴的です。
ユリシーズナルディンの時計の職人技は、近代化された素材と製造での仕事でも国際的に有名です。
9.ジャガー・ルクルト / Jaeger-LeCoultre
ジャガー・ルクルトの歴史は、アントワーヌ・ルクルトが1833年にジュウ渓谷のル・サンティエに開いた工房から始まります。
1925年の「デュオプラン」、1928年の「アトモス」、1929年の世界最小のムーブメント「キャリバー101」、そして何と言っても、インド駐在の英国人将校のポロ競技の際の衝撃に耐えられる時計をとの要望で生まれた1931年の「レベルソ」の存在抜きにジャガー・ルクルトを語ることは出来ないでしょう。
過去にはあの世界三大時計メーカーの1つであるパテック フィリップと共にムーブメント開発を行っていたほど高い技術力を誇ります。
アールデコスタイルの完成された優雅なデザインと時計が反転するというユニークさで、現在もレギュラーモデルとして様々なヴァリエーションを持ち、第一線でブランドを代表するモデルとなっています。
10.パネライ / Panerai
パネライは、1860年にイタリア、フィレンツェにて初めての時計店・時計工房・時計学校としてジョヴァンニ・パネライが創業。
イタリア海軍からの要請により、高度精密機器を納入していたパネライは、1916年に自己発光する物質「ラジオミール」を発明し、続く1936年には特殊潜水部隊のために世界初のミリタリーダイバーズウォッチ「ラジオミール」を完成させます。
1949年には新しい発光物質「ルミノール」を開発、1950年にはレバーロック式のリュウズプロテクターが完成し、水深200メートル以上の防水を実現させました。長く軍事機密として扱われていたパネライが初の民間用コレクションを発表したのは1993年。機能美を追求したそのタフな時計は瞬く間に世界中の時計ファンを虜にしました。
デカ厚ブームの火付け役といわれたパネライらしい大ぶりなケースは一目でそれと分かる所有欲を満たしてくれるタイムピース揃いです。
11.ピアジェSA / Piaget SA
1874年、ジョルジュ=エドワール・ピアジェが開いた小さな時計工房からピアジェの歴史は始まりました。
1943年、ついにピアジェはウォッチメゾンとしてその名を冠した時計を発表。1957年には長らくピアジェ ウォッチの高精度と薄さを支えた手巻きの極薄「キャリバー9P」を開発、そして1960年には厚さわずか2.3mmと当時世界最薄の自動巻き「キャリバー12P」が誕生しました。
こうした技術的な側面と同時に、1960年代以降はターコイズやオニキスなどを文字盤にあしらった装飾性の高い時計や、カフス型のブレスレット・ウォッチ、前衛的な「ピアジェ ポロ」などデザインと時代をリードする意匠で世界を驚かせるだけでなく、着実に高級精密時計メゾンとしてピアジェ独自のスタイルを確立しています。